推しが天使すぎて

ゆる言語学ラジオに相変わらずずっとハマっていて、全部見て、また最初から見るを繰り返している。

#52で、「友達と映画ちはやふるを見たら、その友達が主演の広瀬すずがかわいすぎるので、この子に俺の人権をあげたいと言った」という話を水野さんがされていた。推しを尊いと思うがあまり表現が変化していることについて論じていたが、これは、古文の「はずかし」と似たニュアンスではないかと言っていた。はずかしは、私が恥ずかしくなるほど高貴であるという意味だそうだ。これを見ていて、やっと時代がオレに追いついたー!と嬉しくなったのである。

今を去ること10数年前、わたしは会社帰りにニコール・キッドマンに遭遇した。ジャパンプレミアかなんか映画のイベントで来ていて、イベントが終了して階段から下りてくるニコールにばったり遭遇したのである。黒スーツのSPに囲まれて、ドレスアップしたニコール・キッドマンはキラキラしていて目が眩むほどであった。あまりの美しさにわたしは畏れおののいた。

その時わたしは思ったのである。

だ、誰か!誰かこの方にもっと選挙権を与えてあげて!!!と。

こんなウルトラ超絶美人とわたしが、なぜ選挙権は1つずつなのか、と。それはいかん、と。誰か~この方に特権を~~もっと選挙権を~と思うほど美人でしたよ、というアホ話なのだけど、これを会社でしても同僚の反応は悪かった。友人に言っても同様に、「ふーん、あ、そう。へー、そんなに美人なんだー」というだけで、選挙権についてはスルーであった。非常に寂しく、そこ、もっと突っ込んでほしかった。「いやいや、選挙権なんかたくさんいらんから、不逮捕特権とかのほうがよくね?」とか、「被選挙権も多めにしてと言ってくるかもよ?」とか言ってほしかったが、誰もそこにのってこない。会社帰りになんであんたはニコール・キッドマンとか速水もこみちにばったり会うんだよ!とは言われたけど(でも本当に会ったんだもーん。もこみちさん、めちゃくちゃかっこよかったよ。超絶イケメンだった。そしてとっても細かった)、それ以上に関心を寄せてくれることなく終わった。

ところが、最近はそうやって推しに対して多めの人権を与えたくなる人が出てきたわけで、時代がオレに追いついたんじゃね?とほくそ笑むのであった。でもあんなにイケメンだったのに、もこみちさんには「誰か、この方に選挙権を!」とは思わなかったし、どっちかっつーと選挙権よりオリーブオイルの方が多めに欲しいだろうけど、じゃあ、「この方に小豆島を分けて差し上げて!!」ぐらいには思ってもよいのに何故思わなかったのかなとか、いまだにあなたのことを夢に見る(嘘)。

水野さんのお友達の方が人権全般なので太っ腹だな、わたしはそのうちの選挙権だけだもんなと、わたしってケチなのかもしれないと、少し反省している今日この頃。