メリケン波止場から来た商品

Amazonで壁に一枚貼るタイプのカレンダーを買った。折れない様にするためにか、とてつもなく大仰な箱に入っていて、開けたら同じ商品が5つ入っていた。

どうしたものか。

金額は一枚分しか払っていない。最小オーダー数が5とか、そういうものではないことを確認した。梱包の際間違えたのだろう。5枚もいらないし、捨てるのももったいないし、もらっても邪魔だし、Amazonのサイトで返品手続きをすることにした。しかしすんなり返品できない。聞いてくる理由が「これじゃない」ものばかり。お前が間違えて送りつけてきたんだぜ?なのに、わたしがオーダーを間違えたというのが前提の返品手続きなのである。結構迷いながらなんとか返せることになったが、何故かわたしがヤマト運輸の営業所に持ち込まなければならない。でもそれ以外ないので仕方なくクリックした。

しかし、何故こんなものを持って、歩いて10分の営業所まで行って返さないといけないのだろうという疑問がわいてきた。わたしのミスじゃないのに。うちには車も自転車も台車もない。Amazonさんのミスなのに、箱は巨大でそこそこ重いし、つるつるしたダンボール素材で持ちにくい。脇にはさんで歩けないので抱きかかえるようにして持って歩いて10分。なんで?何の罰ゲーム?

それでいろいろ探して、なんとかAmazonカスタマーサービスさんと電話で話ができた。事情を説明し、持ち込みは難しいので取りに来てほしいとお願いしたところ、ピックアップしてくれるという。助かった。ただ、その際、返送先の住所を伝票に書いてほしいと言われて、住所をメールで教えてもらった。それくらいはしょうがないだろうと思った。

で、だ。

今度はピックアップに来た日本郵便のオジサン。「元払いの伝票でいいですか?」と聞くので、「わたしが払うんじゃないですよね?」と言ったのに「はい」という。だから伝票を書いたら、サイズを測って料金出しますねーと言い出す。

「え?わたしが払うんじゃないのになんで?」と聞いたら、「元払いって言ったじゃないですか」ときた。そんなジャーゴン、知らんわ。「わたしが払うんじゃないですよねって言いましたよ」と言ったら、「あー…」と気が付いた様子。それで今度、着払いの伝票じゃないとだめだと言い出し、持って来るからちょっと待っててとなった。そこでドアを閉める際に、「なんでわしが金払わなあかんねん!」と大きめの独り言を言ったせいか、急に日本郵便のオジサンがオドオドし出した。

あ、聞こえてたか・・・へっへっへっへ。でもさ、わし、言うたで?払うんちゃうなって。だいたい腹が立つのは、黙ってパクってもばれないのに、わざわざ返そうとしたら歩いて持って行けとか、伝票書けとか、金払えとか、わけわからんことを言いすぎるからじゃん?Amazonの倉庫の人のミスのせいで、わしらいらんことに巻き込まれて、面倒なことに巻き込まれていて。で、何でAmazonも、Amazonのミスで返品するという選択肢を作っておかへんの?わたしがミスって返品するみたいだから、伝票が元払いか着払いかって確認がいるし、こっちは運送業じゃないので、元払いと着払いの区別はパッとつかないから、「どっちが払うの?」と訊く羽目になる。わしが払うんか払わないのか、しかわからん。ジャーゴンで話をしても、いつも通じると思うなよ。

で、また伝票を書くのだけど、筆圧が無いから書きにくい・・・。わたしは口は悪いが筆圧は弱いんじゃ。そして何度もよその会社の住所を書かされて鬱陶しい。やっと終わったけど、明らかにオドオドして腰が引けている日本郵便。こんなことなら、あのカレンダー、そのままパクって捨ててやればよかった。そしたらこんな目に、一切こんな目に遭わずに済んだのに。ヤマトの営業所まで持って行けなんてそもそもおかしいことを言われることもなかったし、元払いとか着払いでもめて日本郵便もビビる必要なかったし。

てなわけで、今度多めに入っていたら、黙って捨ててやろうと思ったよ。もったいないとか捨てるに忍びないとかそんなことしたら申し訳ないとか、日本人根性にそぐわないのな、Amazonは。全体を通して損した気分にしかならない商売をするのが、メリケンさんの特徴や。