うっかり暮らしましたとさ、めでたしめでたし

好事魔多し、という言葉が頭をよぎった。

ここんところずーっと大谷翔平さんの快進撃が報道されていて、すごい契約金で移籍したとか、かわいい素敵な人と結婚したとか、何かするたび大騒ぎ。何にもしなくても大騒ぎ。結婚相手が女子アナじゃなくてよかったと変なところに爆弾が落ち、もらい事故の女子アナには日本国民の多くが大爆笑するなど、連日大騒ぎ。あまりテレビを見ないわたしにも聞こえてくる大谷翔平さんのお名前。でもすべてが肯定的で、幸せで、いいお話だったと思う。グローブを小学校にプレゼントしたとか、だっけ。あれでも校長が独り占めしようとしたとかしないとかで大騒ぎ、またしても名前が連呼され、とりあえず落ち着け、みんな落ち着け!

そんな中にネガティブな大事件が起きて、また大谷さんのお名前が連呼されるようになってしまった。スターというのはそっとしておいてはもらえないのね、おそらく。だってわたし、ずっとそっとしておいてもらってますもん。大事件の本当のところはわたしにはさっぱりわからないし、どうも大谷さん自身は関与していないみたいなのに、大谷さんの名前は呼ばれ続ける。ほんの少しかすっただけでも許されないような空気が漂い、他人事ながら怖い。この世は怖いモノだらけなのに、たった80年程度の短い人生なのに、うっかり要らんものに手を出してしまううっかりな瞬間があるのだから、人間ってうっかりさん。わたしはうっかりはしないが、ぼーっとしている。常にぼーっとしていたらうっかり!何十年も経過していたけどね。

また別の方面にうっかりしていると、健康食品とか壺とか印鑑とか数珠とか地球にやさしい洗剤とかを持ち込む者あり。あるいは来世とか前世とか生まれ変わりとか言ってくる電波系の者あり。本当にうっかりしていたらうっかりするのである。

ま、すべては死んだらチャラになるのでOKなんですけどね。

死ぬ間際に、きっと、ああ、これでゆっくりできるわー、うっかりしても大丈夫ーと思うのである。めでたし、めでたし。