嵐を起こして既成概念を壊すの

5年ぐらい前に某サイトで、工藤静香Instagramにあげられている料理がものすごくおもしろいと吊るされていた。

食べたらおいしいのかもしれないけど、どう見てもマズそうな料理がドヤ!という感じで載せられていて、それがいちいち面白いということで祭り状態であった。

何故そうなるのかという黒い色のゼリー、どう見てもチンコに見えるベーコンを巻いて焼いた肉料理、ペンネなのにソースを和えないで上にのっけているパスタ料理、ゲロみたいなデザート、食べ残しの残飯を集めてこれから捨てる状態みたいな丼物など、本当に謎なのである。何故、これをインスタにあげようとした?大きめの白いお皿に料理を真ん中にのせればいいのに、小さい柄のついたお皿にはみ出そうに盛り付けて貧乏くさかったりして、お金持ちなはずなのに何故なんだろう?と、疑問に思わずにはいられない変な料理の数々。料理自体も、盛り付けも、食器も、センスが悪くて汚らしい。これってもしかして、わたしたちみたいな輩を喜ばせるために変な料理をわざと載せて、わたしたちがなんだかんだ言うのを「バカか」と高みから見下ろしている?と勘繰るくらい、その辺のオバハンより変な料理をインスタにあげていた。

当時のサイトのコメントでは、「これ、キムタクも食ってんだよな」というのが一番グッときた。ほんと、一世を風靡した日本を代表するアイドルさんが、チンコ料理やゲロデザートを食べていたなんて。でも浮気の噂も聞かないし、とてもいい家庭なんでしょうね。よかった、家庭円満で。胃袋をつかむと男は逃げないとかいうけど、嘘だな。工藤静香は革命家なのかもしれない。

料理上手な女がいいという世間の風潮は、常々ムカついていた。料理上手な妻がそれほどいいのなら、その辺の町の定食屋のオッサンと結婚しろ。オッサン、めちゃくちゃ料理うまいぞ。なんで日本人って、女が家庭内で料理を作ることに執着するんだろう。男も女も、家庭料理が上手な女をもてはやす。女に飯を作らせないと損!とばかりにギャンギャン言う。手作りのご飯が一番とかって寝言をいまだに起きながら言う。何故だ?おいしいものを食べたいのであれば、性別に関係なく作れた方がいいだけで、何故女、しかも「お母さん」とか「妻」というポジションの人間にやらそうとするのか。そして何故「お母さん」や「妻」の作った食事を偉そうに品評するのか。おかしいだろう!!!

そんな我々の凝り固まった脳みそに、ずどんと一発風穴を開けたのは工藤静香かも知れん。

嵐を起こしたのだ!!!

多分違うけど。